真珠(しんじゅ)は幸福(こうふく)と純潔(じゅんけつ)の象徴(しょうちょう)として世界(せかい)の人々(ひとびと)に愛好(あいこう)珍重(ちんちょう)されてきました。はるか昔(むかし)、約(やく)五千年前(ねんまえ)に既に(すでに)当時(とうじ)の紅海(こうかい)やペルシャ湾(ぺるしゃわん)で採取(さいしゅ)された貝(かい)の中(なか)から発見(はっけん)されていました。真珠(しんじゅ)は、私たち(わたしたち)にとって最も(もっとも)身近(みぢか)で、歴史(れきし)の古い(ふるい)宝石(ほうせき)です。しかし、真珠(しんじゅ)は、無機物(むきぶつ)ではなく有機物(ゆうきぶつ)であり、生物(せいぶつ)によって作ら(つくら)れる唯一(ゆいいつ)の宝石(ほうせき)のため、真珠(しんじゅ)についてのノウハウは奥(おく)が深く(ふかく)、神秘的(しんぴてき)なものとなっています。現在(げんざい)市場(いちば)に出回っ(でまわっ)ている真珠(しんじゅ)のほとんどが養殖(ようしょく)真珠(しんじゅ)といえるでしょう。20世紀(せいき)初頭(しょとう)、日本(にっぽん)の御木本(みきもと)幸吉(こうきち)らにより養殖法(ようしょくほう)の発明(はつめい)されました。それにより真珠(しんじゅ)の生産(せいさん)が飛躍的(ひやくてき)に伸び(のび)たことにより、品質的(ひんしつてき)にも価格的(かかくてき)にも安定(あんてい)したものとなりました。代表的(だいひょうてき)な真珠(しんじゅ)の種類(しゅるい)にはアコヤ真珠(しんじゅ)・白蝶(しろちょう)真珠(しんじゅ)・黒蝶(こくちょう)真珠(しんじゅ)・淡水(たんすい)真珠(しんじゅ)などの種類(しゅるい)があります。真珠(しんじゅ)を生み出す(うみだす)母(はは)貝(かい)は、１つ１つに個性(こせい)があります。だからこそ、出来上がっ(できあがっ)た真珠(しんじゅ)のひと粒(つぶ)、ひと粒(つぶ)に顔(かお)があり、まったく同じ(どうじ)ものは世界(せかい)にひとつとして存在(そんざい)しないのは、人間(にんげん)と同じ(おなじ)といえるでしょう。その真珠(しんじゅ)の価値(かち)を決める(きめる)には、大きさ(おおきさ)、色(いろ)、光沢(こうたく)、巻き(まき)、形(かたち)、キズの6つの要素(ようそ)があります。基本的(きほんてき)に、最も(もっとも)希少性(きしょうせい)が高く(たかく)、高価(こうか)なものは、丸く(まるく)てキズが少なく(すくなく)、光沢(こうたく)のあるものとされてます。真珠(しんじゅ)の中(なか)でも６つの要素(ようそ)が最高(さいこう)で、巻き(まき)は厚く(あつく)、無き(なき)ず、かたちはラウンド（完全(かんぜん)に近い(ちかい)球体(きゅうたい)のこと）、ピンクの輝き(かがやき)は、きわめて強く(つよく)、クリーム味(あじ)もほとんどない最(さい)高品質(こうひんしつ)のものは『花珠(はなだま)真珠(しんじゅ)』といいます。
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